スタチン系の罠!?半減期だけで薬の効果を判断するな!
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スタチン系薬を触らない日はおそらくないだろう。
そんな身近なスタチン系薬には恐ろしい罠が仕組まれていた。
職場が変わり、スタチン系薬が隔日投与になっているのを目の当たりにしてから、さらなる疑問を持つようになった。
バカの一つ覚えのように半減期を確認した。
すると、クレストール(ロスバスタチン)の20時間が最長である。
疑問は生まれる。
ここでは、クレストールで考えることにする。
半減期20時間だと、隔日投与にすると効果が持続しないのではないか、ということだ。
バカの一つ覚えは、辞めたほうがいい。
なぜなら、半減期と効果持続時間とは関係性があってないようなものだからだ。
常識であるがスタチン系の作用機序はHMG-CoA還元酵素阻害である。
このHMG-CoA還元酵素を阻害する時間が薬の効果時間だと考えればいいかもしれない。
しかしながら、カスケードをたどりその先の作用機序までは薬の半減期で語ることはできない。
LDL-Rの増加が起こるが、この増加時間が重要ではないだろうか。
今回の教訓は、半減期だけで薬の効果を判断するな、ということだろう。
最後に、隔日投与のエビデンスは確立されていないようなので、製薬企業には早急に取り組んでいただきたい。