ニキビの治療薬について(外用編)
一昔前ならニキビの治療ではアクアチムクリームが処方されているだけだったのではなかろうか。
少なからず、私はそうであった。
現在では多くのニキビの治療薬があり、塗り方は複雑になっている。
以下に記すものがメインとなっているのではなかろうか。
- ヒルドイド系の保湿剤
- ベピオゲル
- ディフェリンゲル
- アクアチム系・ゼビアックスローションの抗菌薬
さて塗り方の順番はバッチリだろうか。
ベテラン薬剤師なら問題なく答えられるだろう。
塗り方は上記に記してある順番である。
↓
保湿剤
↓
ベピオゲルあるいはディフェリンゲル(併用の場合、どちらが先でも構わない)
↓
抗菌薬
この順番である。
覚えておかなくては薬剤師は服薬指導できない。
しかし、丸暗記なんて無駄なことはしないこと、これが重要である。
ベピオゲル・ディフェリンゲルは皮膚刺激感がでる。
洗顔後の肌に直接塗ると刺激が大きい。
ところが保湿剤を先に塗ることで刺激感が軽減される報告がある。
そこで洗顔後に乾燥を防ぐためにも、まず保湿剤を塗る。
その後、ベピオゲル・ディフェリンゲルを重ねる。
なぜ抗菌薬は最後なのか。
それはニキビの患部にのみ塗るからである。
始めに塗ってしまうとニキビがないところにまで広がってしまう。
それを防ぐためにも最後の仕上げにピンポイントで塗るのである。
ちなみに、アクアチムは剤形に関係なく順番は同じであるので、困らないようにしていただきたい。
これで少しは丸暗記が減ることを願いたい。